東北自動車ホワイトアウト

19日正午ごろ、宮城県大崎市古川の東北自動車道下り線で、乗用車やトラックなどの多重事故が発生した。宮城県警高速隊によると、複数台の車両が相次いで衝突したとみられ、乗用車を運転していた岩手県一関市久保、無職須藤美洋さん(65)が死亡した。現場周辺は事故発生時、吹雪で視界が悪い状態だったという。  同隊によると、須藤さんを含む男女18人が大崎市などの医療機関に搬送された。うち2人は重傷。
 事故に関係する車両は約140台に上り、東北道古川インターチェンジ(IC)周辺で身動きが取れなくなり、最長約1キロにわたり連なったとみられる。関係車両は同日中に全て移動した。
 現場周辺は事故時、走行速度が50キロに規制されていた。事故の影響で、東北道は大和-築館IC間で、上下線が通行止めになった。
 仙台管区気象台によると、大崎市古川周辺で19日午前3~6時ごろ、約5センチの降雪が確認され、午前11時56分に最大瞬間風速27.8メートルを記録した。周辺で降り積もった雪が強風にあおられ、地吹雪が発生した可能性があるという。
 政府は首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置した。

河北新報